日本人英会話講師の魅力について。
英会話講師には様々な国籍の方がいらっしゃいます。生徒さんにとって人気なのはやはり、アメリカ人やカナダ人のネイティブ講師でしょうか。ネイティブの発音や言い回しを直接聞けるのは大変な勉強になります。
でも私の場合、ネイティブ講師が必ずしも魅力的とは思いません。なぜなら、ネイティブが英語を話しているのを見ても、何の感動もないからです。ネイティブにとって英語を話すのは日常的なことであり、日常の光景を目にしても、何も心に響かないのです。
私はどちらかというと、日本人講師に感銘を受けます。日本人が流暢に英語を話すのは並大抵のことではなく、そこに至るまでには、途方も無い努力が必要です。日本人が流暢に英語を話すという非日常的な光景を見せられたら、感動せずにはいられません。
そして感動は、憧れ、目標となります。生徒さんにとっては、同じ日本人として、自分も頑張ればこのようにカッコ良く英語を話せるようになれるのだという、強いモチベーションになります。生徒さんにとって身近な存在だからこそ、目標になり得るのが日本人講師の魅力だと思います。
大袈裟かもしれませんが、アーティストやアスリート同様、人に夢を与えられる存在であるとも思うのです。これから英会話を始められる方は、まず日本人講師を選び、非日常を味わってみるのもよいと思います。
ちなみに私が影響を受け、目標としている英会話講師は、渋谷の英語カフェAlphaのオーナー戸塚弘太さんです。
戸塚さんはアメリカに長く住んでおられたという方で、現在、Alpha内にて英会話講師をされています。テンションが高く、表現力が豊かな方で、個人的に大変尊敬しています。直接レッスンを受けたことはないのですが、レッスンテーブルからいつも楽しそうな笑い声が聞こえてきます。楽しいレッスンができることは英会話講師として理想の姿です。
戸塚さんとは、初めて来店したとき、ちょっとだけ話したことがあるんですが、ざっくりこんな会話でした。
戸: What do you do for a living?
私: I’m just a software engineer.
戸: Don’t say “just”. You should be proud of your work. Please say “I’M A SOFTWARE ENGINEER!”
私は謙遜して just をつけてしまったのですが、その just に対して見事に突っ込まれました。そして、自分の仕事に誇りを持つようにと、非常にポジティブなアドバイスを頂きました。最後の大文字になっている文は、自信満々のジェスチャーで言われていたのが印象に残っています。以来、私は戸塚さんのように「カッコよく話せるようになること」を英語学習の目標としています。
英語学習の目標というと、英検やTOEICに焦点が当たりますが、人を目標にすることもまた、やる気を高められる、よい目標ではないかと思います。私も日本人講師として、生徒さんに夢を与えられる存在になれるよう、頑張らなければと思っています。
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